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重力ピエロ

2007年02月08日 17:42

図書館の返却待ちしてたらお友達が貸してくれたので、早速読んでみました。
以下ネタバレ。










2日で読破しました。
流し読みしてたわけじゃなくて、すっごい読みやすい文章だったんですよ。
とにかくテンポがいい。リズムがいい。スラスラと読み進められます。
物語のテーマ自体は重いはずなんだけど決して暗い気持ちにならないのは、登場人物のユーモラスな会話はもちろん、この辺にも理由があるのかなと思います。
秀逸なのが、兄弟(泉水と春)の会話ですね。洒落てるんですよ、すごく。ガンジーをはじめとした多くの言葉が引用されてるんですが、それが全く厭味じゃなくスタイリッシュ。
途中、それをちょっと多用され過ぎて飽きがこなくはないのですが、これがこの作家さんの特徴なのかなとも思ったので深くは追求しません。ま、理屈抜きで好みの文章だったってだけですが(笑)
これは、一人が長くクドクド喋るのではなく、泉水と春がポンポン短い台詞を交わすからなのかもしれません。
そして、何と言っても登場人物が魅力的。
泉水や春は勿論ですが、私が惹かれたのはお父さん。癌で入院中だと言うことを感じさせない、明るく穏やかな人柄。血の繋がらない(しかも妻がレイプされたことで生まれた子供)を何のわだかまりもなく愛せる心の広さ、懐の深さ。大仰過ぎない程度に、偉大な父親。
回想でした登場しないお母さんも、主観(泉水)による回想だということを差し引いても、何とも言えない魅力に溢れている。
この、物語の軸になる「家族」がどこまでも前向きで温かいから、全体も同じ印象を受けるのだと思います。
ミステリー、と銘打たれてる(んですよね?)この作品ですが、一連の放火事件・落書き事件の犯人はわりと早い段階で予想がつきます。つくように書かれていると思う。
つまり大事なのはそこではなくて、これは「家族の物語」なんだろうなぁ、と。(謎解きの部分でもかなり楽しめるんですけど)「兄弟の物語」でもいいですね。
事件は半ば予想通りの結末を迎えるし、それは決して「明るい未来」とは言えないんだけど、奇妙な爽快感が残るのも不思議でした。
ラストは正直泣きました。手術後の父親と兄弟が語り合う辺りから、もう涙が止まらなくて大変でした。
「春が二階から落ちてきた。」
最初と最後に使われるフレーズ、これがインパクトあります。これ以外にも、繰り返されるフレーズがポイントになったりする。それが効果的で印象深い。
ちなみに、春の最後は――深読みしない方がいいかもれないですね。
伊坂幸太郎さんの作品、他のも読んでみたいと思います。

最後は恒例の(え)ライフでキャスティング。
「やらんと気がすまないのか」って言われそうですが、すまないんです(爆)

泉水:曽世さん
春:岩崎さん
父:楢原さん
母:佐野さん
郷田順子:吉田さん
(回想の)夏子さん:関戸さん
黒田:山崎さん
葛城:船戸さん

ちなみに、

泉水:鶴田さん
春:岩崎さん
父:高根さん
母:佐野さん
郷田順子:舟見さん
黒田:小林さん

というJr.3スペシャルなんかもあったりして(色んなところに無理が…)
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